【CD】天国のドア(松任谷由実)

天国のドア

天国のドア

松任谷由実の、90年に残したオリジナルアルバム。
日本のアルバム作品のなかで、レコード業界史上初の総出荷枚数200万枚を突破したアルバムだそうです。90年代はCDがとにかく飛ぶように売れた時代だったのですが、その先駆けとなった作品とも言えると思います。
シングルカットされた曲が一つも無いという点でも、200万枚を売り上げたアルバムとしては特徴的な作品かもしれません。しかしどの曲も総じてクオリティが高く、ライヴ等で頻繁に演奏される名曲が揃っています。


オープニングナンバーの「Miss BROADCAST」や7曲目「Man In the Moon」の歌詞からは、バブル絶頂期だった当時の日本社会の高揚感が感じられます。
それとは対照的に、2曲目の「時はかげろう」や10曲目の「SAVE OUR SHIP」のような、美しく幻想的なバラードも収録。中でも「時はかげろう」のサビのリフレインは、一度聴くと忘れられません。「SAVE OUR SHIP」はTBS系の紀行番組「ロシアの風・宇宙の風・ユーミン」のテーマソングでした。これも名バラード!


このアルバムの中でも特筆すべき名曲は、去年の夏の恋愛を引きづりながらもそこから立ち直ろうとする主人公の姿を描いた失恋ソングの8曲目「残暑」でしょう。しとやかで流れるような美しいメロディが本当に素晴らしい。夏から秋へと季節が変わって行くこの時期にピッタリの曲だと思います。
その後に続く底抜けに明るいタイトルナンバー「天国のドア」や、イントロの東洋的なメロディが印象的な4曲目「満月のフォーチュン」など、一つ一つの曲が本当に粒ぞろい。何回聴いても飽きが来ないアルバムだと思います。


あと、個人的に好きな曲は3曲目の「A(エース)はここにある」。サビのメロディが凄いかわいくて好きです(^o^)歌詞もすごいかわいい。